会社を退職しまとまった金額の退職金を受け取った時、こう銀行から連絡が来ることがあります
「退職金を今後の生活のために運用しませんか?」と…
銀行から勧められるがままに購入すると、後悔する結果になるかもしれません
そこで今回は、多額の資金があり運用の知識が少ない60代前後の投資初心者へ勧められることが多い、「毎月分配型投資信託」についてお話したいと思います
これから資産運用しようと思っておられる方の参考になる内容となっておりますので、ぜひ最後までお読み下さい!
★本ページには一部プロモーションが含まれております
ご了承下さい
①投資信託とは
投資信託(とうししんたく)とは、多くの投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。その運用成果は、投資家それぞれの投資額に応じて分配されます¹²。
投資信託の基本的な仕組み
1. 資金の集め方: 投資家からお金を集めます
2. 運用: 専門家が集めた資金を使って、株式や債券などに投資します
3. 分配: 運用の成果(利益や損失)を投資家に分配します
②分配金とは
投資信託の分配金は、投資信託の運用によって得られた利益の一部を、定期的に投資家に還元するお金のことです
これは、株式の配当金や預貯金の利息とは異なり、投資信託の運用成果に基づいて支払われます
ちなみに個別株などから支払われる配当金と投資信託の分配金は同じようなものだと思って頂いて
構いません
③分配金の種類と受け取り方法
1. 普通分配金: 運用益の一部を投資家に分配するもので、課税対象となります
2. 元本払戻金(特別分配金): 投資元本の一部を払い戻すもので、非課税です
【受取方法】
分配金は、投資信託の決算日に指定した口座に入金されます
受取型と再投資型があり、再投資型を選択すると分配金は再び投資信託に投資されます
③毎月分配型とは
毎月分配型の投資信託は、毎月決算を行い、その月の運用成果の一部を分配金として投資家に支払う
タイプの投資信託です
これにより、投資家は毎月一定の収入を得ることができます
通常、資産形成は長期で運用することで複利効果が得られ、資産の増加が期待できますが分配金を受け取ることで、投資元本が減少し、長期的な資産形成には向かない場合があります
また、分配金には税金がかかるため、税引後の実質的なリターンが減少する可能性があります
④タコ足配当とは
毎月分配型は投資ファンドが利益を上げていなくても分配金が支払われるようになっているため、元本を取り崩しながら支払われる分配金をタコ足配当と呼ばれます
投資信託におけるタコ足配当とは、ファンドが十分な収益を上げていないにもかかわらず、分配金を支払うために元本を取り崩すことを指します
これは、タコが自分の足を食べることに例えられています
(1)タコ足配当の特徴と問題点
1. 元本の取り崩し: 分配金が運用収益ではなく、元本から支払われるため、投資信託の基準価額が下落します
2. 見かけの高利回り: 高い分配金が支払われるため、見かけ上の利回りが高く見えますが、実際には元本が減少しているため、投資の健全性が損なわれます
3. 長期的なリスク: 元本が減少することで、将来的な収益機会が減少し、投資信託の価値が低下するリスクがあります
(2)タコ足配当の見分け方
1.基準価額の変動: 分配金が支払われた後に基準価額が大きく下落している場合、タコ足配当の可能性があります
2.分配金の原資: 分配金が運用収益からではなく、元本から支払われているかどうかを確認することが重要です
タコ足配当を避けるためには、投資信託の運用報告書や月次レポートを定期的に確認し、分配金の原資や基準価額の動向をチェックすることが大切です
⑤毎月分配型では複利効果が得られにくい理由
毎月分配型の投資信託では、複利効果が得られにくい理由はいくつかあります
1. 分配金の再投資が難しい: 毎月分配型では、毎月分配金が支払われますが、その分配金を再投資しない限り、元本が増えません
再投資を行わないと、複利効果が得られにくくなります
2. 税金の影響: 分配金には税金がかかるため、全額を再投資に回すことができません
例えば、分配金に10%の税金がかかる場合、再投資に回せるのは分配金の90%になります
3. 元本の取り崩し: 分配金が収益を上回る場合、元本を取り崩して分配金を支払うことになります
これにより、元本が減少し、複利効果が得られにくくなります
4. コストの問題: 毎月分配型の投資信託は、年に一度決算がある投資信託に比べてコストが高くなることがあります
これも複利効果を減少させる要因となります
⑥そもそも投資が必要なのか考える
毎月分配型の投資信託は退職金の受取る60代前後の方に、年金代わりに分配金を受け取れるなとど
謳い、金融機関から勧められることの多い金融商品です
前項で説明した通り、毎月分配型は手数料が高く元本を減少させながら分配金が支払われるケースが
多くあります
そもそも投資には必ずリスクが支払わ伴いますので、投資商品によっては大きく元本を毀損することになりかねません
60代以降の投資は20代や30代の若年層と違い、投資期間が短くなりがちです
株式投資は通常15年以上の長期投資が前提で、それ以下の短期投資では価格変動幅が大きく元本割れのリスクは高いです
退職金は貴重な老後資金です
大きく増やすことをよりも、守らなければならない資金です
投資を検討する前に、老後資金がどのくらい不足し運用によりどの程度カバーしなければならないのか、労働による収入では得ることが難しいか検討しなければなりません
⑦60代で老後資金が不足する場合の対策
60代になって老後資金が足りないことに気づいた場合は、あせって投資を始めないで下さい
知識が浅いまま十分な運用期間が取れず、その上金融機関の営業マンの言われるがままに投資商品を
購入するのは極めて危険です
60代で老後資金が足りないならできるだけ長く働き続け、その上で年金をできるだけ後に繰り下げ
受給を行って下さい
年金の繰り下げ受給を行えば1ヶ月繰り下げるごとに0.7%増額され、その額が終身受け取れます
現行の制度では最大75歳まで受給を遅らせることができます
⑧まとめ
今回は、多額の資金があり運用の知識が少ない60代前後の投資初心者へ勧められることが多い、「毎月分配型投資信託」についてお話させて頂きました
投資信託の人気ランキングにも上位に入るほど販売されている投資商品ですが、仕組みを詳しく理解されていないケースも多く注意が必要です
今回の記事では老後直前に老後資金不足に陥っている場合の対策についても触れました
皆様のお役に立てば幸いです
最後までお読み頂きありがとうございました!
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