貯蓄型保険は貯金代わりになって、さらに保障までついてくるからお得って思ってる方は多いと思います
それに家族や会社関係者からも加入を勧められることも…
・養老保険
・低解約返戻金型終身保険
・学資保険
・外貨建て保険
・変額保険
いろんな名前がついていて満期日になれば額面通り、または少し増えて返ってくる
保障も少しついてくるからお得に見えます
本当にそうなのでしょうか?
貯蓄型保険の仕組みについて解説していきます

夫婦2人とも以前は貯蓄型生命保険や医療保険に加入していましたが、仕組みを勉強してから解約しました
解約しなくても知っていて損はないので、ぜひ読んでみて下さい♪
①貯蓄型保険の仕組み
保険部分と積立部分に分かれており、保険部分からは死亡時などの保障や積立部分からは満期時に満期保険金が支払われます
保険会社は顧客から払い込まれた保険料の一部を株式や債券などで運用しています
満期日以前に解約した場合は、解約返戻金が支払われますが多くの場合元本割れして戻ってきます
なぜ、短期で解約すると大きく元本割れしてしまうのかというと
・保険会社の手数料がかかっているから
・短期だと保険会社の運用損が出やすいから
こういった費用負担を顧客側が負っているからこそ、大きく元本割れすることになります
また、民放のテレビのスポンサーには大手保険会社が名を連ねていますので、保険会社に都合の悪いことは放送されません
こういった事情が多くの方が正しい情報にアクセスできない要因となっています
②貯蓄型保険のメリット&デメリット

貯蓄型保険のメリットとデメリットを見ていきたいと思います
メリット
・貯金が苦手なタイプの方は半強制的に貯められる
・リスク資産への投資は一切行わない方であれば、銀行預金よりは少し増やせる場合がある
・保険部分の保証が少しある
・少額ながら所得控除が使える
【メリットの解説】
自分では貯金がどうしても継続できないという方は、保険料として強制的に引き落とされた方がよい場合もあるでしょう
また、株式や債券などのリスク資産への投資は一切しない(できない)方であれば、銀行預金よりは増えて返ってくる場合があります
節税効果については保険料の一部が所得控除になるので、年間数千円は節税効果があります
デメリット
・長期間、資金拘束される
・インフレに弱い
・預金と違い、簡単に引き出すことができない
・保険としては保障が手薄く、保険としてはほとんど機能しない
・自分で運用商品を直接購入した方が利回りがはるかに良い
・貯金代わりなら、資金拘束されない預金で良い
・保険商品の所得控除は額が小さく、節税効果は数千円とかなり少ない
・保険会社の倒産リスクがある
【デメリットの解説】
長期間資金拘束されることはすぐに引き出せる銀行預金と異なり、大きなデメリットとなります
また、インフレに強い株式や安全性の高い債券で運用していた場合は複利が効いて長期間であればあるほど増えていくことが期待できますが、貯蓄型保険では満期日まで待っても利回りは安全性の高い債券投資よりも大きく下回ります
保険部分についてですが、保障がかなり手薄で保険としてはほとんど機能していません
保険が必要であれば掛け捨ての商品を契約した方がはるかに保障内容が充実していて、低価格で備えることができます
節税についてはどれだけ高額な保険料を支払っていたとしても、上限四万円までの所得控除なのでほとんど効果はありません
保険会社が倒産した場合、満期保険金や解約返戻金が減額される恐れがあります

節税効果については保険会社さんの営業トークでよく述べられますが、上限四万円の所得控除なので本当に小さいです
それよりも見えていない手数料の方が高すぎて、本当はリスクだらけの商品なんです
③A社学資保険の債券運用との比較シュミレーション

ここでは某学資保険の保険内容を元に、債券または株式で運用した場合にどのくらいの差が生まれるのか比較シュミレーションをしていきたいと思います
まず、A社の学資保険の保険内容から見ていきましょう
・保険契約者30歳男性
・お子様の年齢0歳
・無配当
・保険料払い込み期間10歳まで
・保険期間22歳満期
・年払い保険料:183.892円
・払込保険料総額:1.838.920円
・受取満期保険金総額:2.000.000円
・差益:161.080円
次にほぼ同条件の金額を債券で運用した場合を見ていきましょう
・主に債券運用で年利回り3%想定
・便宜上、月々15.000円、年間180.000円投資
・投資元本は総額1.800.000円
・積立期間は10年間
・積立期間終了後の12年間はそのまま運用を続ける
・お子様が22歳時点で資産額2.994.313円
・差益:1.194.313円
上記はあくまでもシュミレーションです
この通りになると結果を保証するものではありません
投資は自己責任にてお願いいたします
次にほぼ同条件の金額を株式運用した場合を見ていきましょう
・主に株式運用で年利回り5%想定
・便宜上、月々15.000円、年間180.000円投資
・投資元本は総額1.800.000円
・積立期間は10年間
・積立期間終了後の12年間はそのまま運用を続ける
・お子様が22歳時点で資産額4.222.050円
・差益:2.422.050円
上記はあくまでもシュミレーションです
この通りになると結果を保証するものではありません
投資は自己責任にてお願いいたします
なんと、比較的な債券運用でも100万円以上の運用益の差がありました
これが保険と貯蓄を分けたほうが良い理由です
繰り返しになりますが、保険部分は公的保険を確認したうえで不足分については、掛け捨ての保険を検討して下さい
運用にはリスクが伴いますが、優良な低コスト投資信託に15年以上運用期間を取れる場合は過去の運用実績では、ほとんどの場合元本割れする可能性がありません
勉強は必要ですが、検討する価値は十分にあります

私の契約していた低解約返戻金型終身保険は10年間で約85万円を払い込み、約68万円が元本割れして戻ってきました
今ではこの保険料を投資に回しています
短期では損してしまいましたが、投資に回したことで長期的にはかなりのプラスになる予定ですので涙を流しながら解約しました(笑)
ご自身のケースでシュミレーションしてみたい場合はアセットマネジメントOne資産運用シュミレーションやみんかぶの資産運用シュミレーションからどうぞ
まとめ
貯蓄型保険の名称は様々ですが、内容はほとんど同じです
保険は掛け捨て保険で備えて、積立部分については債券や株式等で自分で運用することにより利回りは上げることができます
また、短期的な資金には預金で対応できます
投資にリスクはつきものですが、通貨価値も日々変動しています
このことに長い間気づかずにいた私は数十万円損することになりました
早めに気づいて対処すれば未来は変わります
インフレも考慮しつつ、本来の目的に合った保険を選択したいものです
今回の記事が皆様の資産形成にお役に立てば幸いです
最後までお読み頂きありがとうございました!
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